1次試験は7科目ありすべて100点満点ですが、合格基準は、受験科目の平均点が60点以上であり、かつ40点以下の科目が一つもないことでした。センター試験を使って難関大学を受験する場合、8~9割は当然のようにとらなければならなかったことを考えると、そのころは60点なんて楽勝だなと安易に考えていました。また、たとえ当年不合格だったとしても、60点以上(を目安とした基準点)を超えると、科目合格と言って、翌3年間は、受験免除が認められるため、もしストレート合格を目指さないのであれば、ある程度ターゲットを絞っていけば、一度に勉強するボリュームを減らせる…なんていう作戦もとることができました。ただし、一方で上記の合格基準から考えると、「もし、確実に60点を超える得意科目があるならば、受験免除は利用しない方が得」でもあります。科目を免除するというのは、実質的にはその科目を60点でクリアするのと等価となるため、もし80点取る実力があるのであれば、他の苦手な科目に20点分を上積みできるからです。そんなわけで、私は、経営情報システムは確実に8~9割とれる自信があったので、そもそも、ソフトウェア開発技術者資格を持っているから科目免除はできたのですが、合計3年受験した1次試験では、結果的には全部受験しています。
さて、勉強を始めるにあたり、大きく
- 予備校へ通う
- 独学をする
の大きく2つの選択肢に分かれると思います。私は、当時住んでいた神奈川県南足柄市という地理的条件(近くに良い予備校がない)と、費用がすごく高いなあと感じたこと、また、差し迫って資格を取らなければならない事情もなかったことから、最初から独学の道を選びました。また、ちょっと話はそれますが、私は、大学受験時代は一浪しておりますが、その時もやはり宅浪(自宅で独学をした)で大学合格をすることができたので、自分で自分の勉強を立てて遂行するということに少し自信がありました。宅浪時代も、今もそうですが、基本的に人見知りで、あまり学校のような人のつながりというものを求めていなかったことも影響していると思います。
とにかく、独学の道を選んだ私ですが、今、これから受験を考えている人に、どちらが良いですかと尋ねられたら、おそらく、予備校に通うことをお勧めするかなーと思います。理由は、
- 勉強内容や、ペースをコントロールしてもらえるので、合格率は高まる。
- 予備校時代の人脈が、診断士合格後も役に立つ。
- 予備校講師など、仕事のチャンスも増える。
あたりかなと思います。私も、合格後はいろいろな人に、試験時代の体験談を聞くことがありますが、ストレートで合格する人もいれば、7~8年かけて合格する人もいます。ただ、結局自己啓発なので、数回不合格すると疲れてやめてしまう人もいます。独学でとれたという人はかなり少数派で、独学派には、やはり地頭が良いか容量が良い(ポイントを押さえて、効率よくゴールに到達できる人)が多い気がします。(私は独学派ですが、4年かかったので、効率良い方ではないと思います(笑)。)独学でもなんだかんだで、テキストを人そろえそろえると、2~3万円には簡単になってしまいますし、受験費用・受験会場への交通費も1年あたり2~3万円はかかるはずなので、何度も受験すれば、相応にお金はかかります。その点、予備校であれば、初期投資で10~20万円はかかりますが、失敗リスクの回避や、時間をたくさん買うことができるので意外と安くつく可能性があります。
それから、私自身は予備校に通わなかったので、また聞きになってしまいますが、通っていた方には、予備校は、第2のキャンパスライフのような楽しい時が過ごせると聞きます。講義やその合間の休み時間、その他オフでの飲み会など…特に、30から40代を、仕事や子育てであわただしく過ごし、仕事や子育てが落ち着いた50~60代の方には、とても懐かしく楽しい時間を過ごすチャンスとなると思います。その他、合格祝賀会などのイベントも共有できますし、なんとなく同期意識のようなものが芽生え、そこで出会った友人をその後も交流を続けている人も多いと思います。また、通っていた予備校から、講師や執筆の依頼なんかを受けることもあると聞きます。
今となってはあまり感じませんが、例えば合格後の、実務補修から登録までの期間は、独学合格者は、あまり情報交換できる場がなく、どうふるまってよいのやら迷ったりして不安になることもありました。そういったことも、友人と一緒に予備校合格した人なら、互いに情報交換し、うまくやっていけるのではないかと思います。
次回は、独学で勉強した私自身の話を書いていきます。
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