【本】30の発明から読む世界史

読んだきっかけ

私は、学生時代はずっと理系で過ごしてきたので、発明と聞くと何やらワクワクします。一方で、歴史は当時は興味がありませんでした。特に世界史は嫌いで、なにやら小難しい漢字や横文字が躍り、ひたすら年号や固有名詞の暗記を強いられる科目に取り組むのがただひたすら苦痛で、なんとかやり過ごしていた、という感じです。

歴史を学ぶとき、学生は受験勉強が本分ですから、ひたすら教科書にそって勉強するのが筋かと思いますが、大人が趣味で勉強する分には、好きなように勉強すればよく、一番興味深いと感じる切り口から入っていくのが良い方法と思います。

本書は、発明という切り口で、世界史を紐解いていきます。といっても、世界史成分はかなり少なめですが。どのような発明が、社会にどのような影響を与えたのか、という話が、1発明当たり10ページ程度で簡潔に説明されています。

この本の面白いところは、”私の大好きなお酒からスタートする所”…というのもあるのですが、発明そのものズバリが説明されているわけではなく、どのような社会的背景があって、どのような社会の要請があってその発明が生まれたか?あるいは、発明はいつも単独で生まれたわけではなく、ある発明が生まれ、それに着想を得て次の発明が生まれたであるとか、あるいは、発明はいつも成功譚だけではなく、失敗も多くあり、その苦労の中から生み出されたというケースも多分にあり、一つ一つにドラマがあったのだなということを気づかせてくれることです。

雑学書として気軽に読むのも良いですが、参考文献も提示されたしっかりとした本ですので、この情報をベースに色々と考察するのも面白そうです。

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