がむしゃら≒モーレツ!?

組織・モチベーション
菅首相の人生相談「60代上司の根性論をやめさせるには、飲み会で自分のビジョンを話せ」 「それは私の世代特有の厳しさです」
精神論を振りかざす「昭和型上司」とうまく付き合うにはどうすればいいのか。菅義偉首相は、「高度経済成長期を経験したわれわれ世代は、つい日本のこれからを担う若い世代に厳しくしてしまう。飲み会や食事会に誘って自分のビジョンを話せば、『日本の未来を託しても何の心配もない』と安心してくれるのではないか」という――。

昭和的上司についていけないという悩みに、菅総理が答えています。

飲み会で腹を割って話せば、打ち解け合える(いわゆる飲みにケーション)という考えが完全に平成生まれに嫌われる昭和的考え方なのではないかなと、昭和生まれの私が言ってみるわけですが、失敗の本質を上司に突きつける部下もなかなかに意地が悪いな…と思いつつ。

菅総理は、自身をがむしゃらに働いた高度経済成長期の人間とおっしゃっていますが、がむしゃらってモーレツとは違うのでしょうかね?モーレツ社員はもういらないというキーワードとともに働き方改革という言葉がはやりだしたのは3年くらい前かと思いますが、なかなか根性論が消えない背景として一つあるのは、やはり、自分が苦労したことを若いものにも味わわせたいという気持ちが意識的あるいは無意識的にあることでしょうね。虐待を受けた子供が、親になって自分の子に虐待を繰り返すような。

自分が苦労したからこそ、自分より下には苦労をさせたくないという、自己客観視ができるといろいろ良くなっていく方向に行くのかなと思います。その点、菅総理は、少なくとも自身が少なからず昭和的人間であることは自覚しているようですが。最後の方が若干パワハラ自慢っぽくなっていて心配なところがあります。

相談者の上司が、相応に自己客観視できる人物であることを期待します。でないと、夢やビジョンを語ったとたんに、「生意気なことを言うな」と逆に数時間にもわたる説教を延々と食らう羽目になる恐れもあるからです。私も、昭和的上司には煮え湯を飲まされ続けた口なので、典型的な昭和的上司の素性をそれなりに心得ているつもりです。彼らは、部下を先人の谷に突き落とした上で散々苦労し絶望に打ちひしがれているところから不死鳥のごとく這い上がる姿だけが見たいのです。失敗の本質をちらつかされて、自分のことだと気づかない程度には鈍感力の高い上司なので、自己客観視能力の有無を十分見極めたうえでアクションを起こした方が良いでしょう。

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