在宅飯が捗るクッカー2選

登山

 在宅勤務が増えると、昼飯は自分で用意することになるが、あまり時間をかけてしっかりとしたものとはしづらいので、冷凍食品や、乾麺を茹でたり、レトルトを温めたりになりやすい。しかも、大抵一人分なので、大人数分を作るのとはまた違った面倒さはある。

 在宅勤務をし始めて気づいたこととして、昼飯の用意に意外と登山用のクッカーが使えるということだ。「登山用のクッカーは、軽量でコンパクトに設計されており、登山には向いているものの、本物の調理器具と比べて使い勝手が劣る…」と大抵の人は思うかもしれない。しかし、その計量・コンパクトさがゆえに、一人飯をさっと作るということにとても向いているということに、私は気づいてしまった。

登山用のクッカーが向いている理由は4つある。

・火が通るのがとても速い

・軽量なので、洗うのが楽

・コンパクトなので収納しやすい

・華奢のように見えて意外と丈夫

 火の通りの良さとは突き詰めると熱容量であり、熱伝導性が高く小さいものが良い。例えば、チタン製のクッカーは登山用の中では火が通りにくい部類にされがちだが、家庭用器具に比べたら圧倒的にコンパクトなので、とても火が通りやすく、お湯も速く沸く。麺は大量のお湯でゆでなきゃいけないんだよね…というこだわりさんでない限り、1リットルお湯を沸かせば1人前の麺はだいたい茹でられるはずなので、パスタやうどん・そばの類は、私はかなりチタンクッカーを愛用している。

また、私は洗い物は好きではないが、なぜ洗うのが嫌なのか考えてみたところ、水が冷たい・手が荒れる・油がしつこいなどあるかもしれないが、「重い」という要素が占めることに気づいた。大抵の家庭にあるのは、3〜5人前くらいつくれるサイズの鍋やフライパンだろう。ただ、これらを洗うのは、たった一人分の食事のためとしては結構重労働だ。実際、典型的な鍋やフライパンは軽量なものでも600g以上はある。また、私は食洗機を愛用しているが、こうした大型の物は食洗機に入らないのが悩みの種だ。

外出控えでなかなか山に行かなくなってから、ふと「クッカー最近使ってないな…」と思い、取り出して家づかいしてみたところ、これらが驚くほどフィットしたのだ

というわけで、私が普段使いしているクッカーを二つご紹介致したい。

①エバニュー(EVERNEW) チタンウルトラライトクッカー1RED ECA251R

 5000円以上と、クッカーとしてはかなり値が張るが、1リットル以上の容量で約150gという軽量さは、単に山道具としての持ち運びの楽さだけでなく、まるでお皿を扱うような気軽さで普段使いにも向いていると思う。チタンクッカーは熱伝導性が良くないので、あまりコッテリしたものを煮ると焦げやすいので適さないが、お湯を沸かすのには最適だ。麺を茹でる工程で、割と時間がかかって面倒なのは最初にお湯を沸かすことなので、ここを短時間で済ませられるのは非常にありがたい。

 それから一般的な鍋などは、意外と内側に目盛りがついていないことが多く、いちいちカップで計らなければならないのが面倒だが、これは目盛があるので、適量(大抵1リットル)だがを測るのにとても便利だ。使い終わった後は、軽いので洗うのが全くストレスにならない。食洗機はいけるともいけないとも書いてなかったが(書いていない場合はNGと考えた方が良いだろう)、サイズ的には十分入るコンパクトさ。一度、妻が勝手に食洗機で洗っていたが、なんともなく洗えた。もっとも、何度もやるとコーティングが剥げたり、錆びたりするかもしれないので、その1度きりでもうやっていない。

②ユニフレーム ちびパン 666357

これは鉄製で、小型の割には約400gあり重いので(対応する蓋がまた金属製で重い)。山に持って行くかどうかは悩ましいアイテムだ。(実は私はまだ山にこれを持って行ったことはない。)車でソロキャンプなどには向いているかもしれない。2、3個そろえても楽しそうだ。熱伝導性は極めて高いので、本格的な調理器具として頼れるレベルと思う。ソーセージを4本くらい焼いたり、餃子を5個くらい焼くのにちょうどいいサイズだ。面積が狭いので、炒飯やその他の炒め物をするには物足りないかもしれない。

 使い込んでいくと味わいが出てくるのも鉄製フライパンならでは。持ち手が非常に熱くなるので、カバーは必須。標準オプションとしてレザーハンドルないしは、シリコンハンドルをそろえるといいだろう。家庭用コンロであまり火を大きくしすぎると持ち手が炎上する恐れがあり、要注意。(私はレザーハンドルを使っているが、少し焦がしてしまった。)

 また、鉄製調理器具にはあるあるだが、湿ったまま放置すると、あっという間に錆びるので要注意。ただ、そんなに神経質にならなくても、洗った後ふきんで拭くのを忘れなければ、あとは普通の扱いで問題ない。私は、油分が残りすぎるのが嫌いなので、食器洗い洗剤を塗って、軽く指でこすって鹸化させた後、水で洗い流すという方法で洗っている。

コメント

タイトルとURLをコピーしました