平成のことは平成のうちに…を心がけようと思っていたのですが、ついずるずると投稿を先延ばしにしてしまっていた、平成のランニング記録を、令和の今日、アップロードしている始末です。。。
去る4/21、チャレンジ富士五湖という、文字通り富士五湖をめぐるウルトラマラソンが開催されました。もう29回を数える伝統のある大会です。私も、2014年に一度参加し、昨年も久しぶりに参加、そして今年は3度目になります。
種目は大きく3つ、118kmの5lakes、100kmの4lakes、72kmの3lakesがあり、私は118kmに参加しました。実は昨年も同種目に参加したのですが、残念ながら75kmで関門通過ができずリタイア。今年は、走り込みを強化しての、満を持してのリベンジでした。ちなみに、2014年も、当時最も長いコースである112kmに参加したのですが、前日の天候不順により短縮コース(108km)となり、完走はしたものの、心のこりがありました。
レースデータ
過去大会の記録との比較
結論からいきますと、ランニングのレースとしては、118kmは私の人生の中では最も距離が長いレースとなりましたが、無事制限時間内に完走することができました。この5年間でコースが変わっているので単純比較はできないのですが、2014年の、私が今より若くて調子が良かったころと比べてもほとんど遜色のない、いい記録が出たと思っています。

ラップタイム
レース運びも、ほとんど不調はなく、エイドの休憩等を除けば、終始キロ6分台を維持できる、安定した内容だったと思います。昨年は、開始直後から腹痛でトイレにこもったりなど、不調が続いたうえ、40kmあたりから、暑さでばて始め、ほとんど歩きまくっていました。その点、今回はエイドはエイドでしっかり休むものの、コース内ではよほどの登りでない限りは、足を止めることはありませんでした。

感想
昨年は、ほとんど練習時間をとっておらず、正直なところ練習不足は否めませんでした。一応、3月には伊豆大島ウルトラ70kmを完走していたので、大丈夫かなと思っていたのですが、考えが甘かったです。その反省を踏まえて、5月ごろから、毎日会社で昼休みに4.5kmほどのジョギングを取り入れ、よほどの強い雨や、出張、会議の延長で十分な昼休みが取れない状況でない限りは、基本的にはサボらないことを肝に銘じてコツコツ続けてきました。それでも、月に20回やっても90km/月程度なので、ランナーを自称するには十分な距離ではないのですが、最近は、「距離よりは内容」を心がけてやっています。
きっかけとなったのは、昨年のクローズアップ現代+「“乳酸パワー”で持久力アップ! ~あなたもできるトレーニング法~」を見て気づいたことなのですが、一般的には長距離走の練習ではLSD(Long Slow Distance)が重要ということが常識で、なるべくゆっくりのスピードで長い距離を練習するということを多くの人はやっていると思います。しかし、最新の科学によれば、少しきつめの運動を取り入れることで、短い時間でも持久力をつけることができるようなのです。
私は、上記の4.5kmのジョギングは、なるべくフルマラソンの本番ペースに近い5分/1kmくらいを心がけることと、ラストの約200mくらいを全力ダッシュを取り入れるようにしています。私はスポーツの専門家ではないので、このメニューがスポーツ科学的に有効かどうかはわかりませんが、実際にマラソンの記録は向上していますし、なにより、夜の睡眠において寝つきがすごくよくなったという思わぬ副産物も得られています。本当は、ウルトラやフルの直前くらいは、長めのトレーニングを取り入れたほうが良いのでしょうけど、なかなか独身時代のように時間を確保することが難しくなってきているので、こうした、効率重視のトレーニングは重要だなと思いました。
おまけ
私がマラソンに出かける理由は、半分は競技そのものですが、残り半分は現地を散策して楽しむことです。今回は、ちょっとだけ現地の散策内容を公開してみたいと思います。
前置き
先にベストプラクティスから話していきますと、もし自家用車を所有しているのであれば、この大会は自家用車でいくのが一番楽だと思います。というのも、この大会の発着点たる富士北麓公園は駅から少し離れたところにあり、通常、路線バスのない時間帯に発着するので、どうしてもアクセスが問題になるからです。ただし、私のように自家用車を持たない人、もしくは、環境に配慮して、公共交通機関をなるべく利用するという人は、富士急トラベル経由で、宿泊&バスが利用できるので、こちらが楽でしょう。ただし、こちらは相部屋がメインで、費用も若干高めです。今回、私は、この富士急トラベル経由のサービスの予約を忘れてしまったので、自分で手配することになりました。そのあたりの顛末は、若干ほかの方にも参考になるところもあるかもしれないので、書き残してみることにしました。
アプローチ

富士五湖の核心地は河口湖といってもよいと思いますが、実は、茅ケ崎・辻堂エリアからは、富士急行からハイウェイバスが出ており、渋滞等がなければ約2時間で、2000円で河口湖まで行けてしまいます。もし、富士急ハイランドの利用ならば、お得なパック券等もあるようです。昨年も前日入りに利用させていただきましたが、かなり快適に行くことができます。難点といえば、1日1本しかなく、下りは早朝、登りは夕方という、完全に富士急ハイランド行きの方向けのスケジュールとして作られていることですが、逆にこれを利用して、河口湖をはじめとした富士五湖散策を楽しんでもよいですし、なんならば前泊して富士急ハイランドを楽しむのもありだと思います。また、横浜発着でよければ、やはり同様の価格のレイクライナーというが一日3~4本出ているので、こちらの利用も便利と思います。
河口湖周辺散策
河口湖周辺は観光地となっており、いろいろな施設がありますが、やはり天気が良い日であれば、室内モノよりは、アウトドアもののほうがおすすめと思います。富士山の映る湖の周辺を散策するもよし、ボートに乗るもよし、展望のひらけたカチカチ山のロープウェイに乗るもよし。この時期は桜もいい時期ですので、桜まつりに行ってみるのもよいかもしれません。個人的におすすめなのは、レンタサイクルなどを利用し、河口湖を一周してみることですね。河口湖は一周約20km程度なので、よほど長めの休憩(ランチなど)をとることがなければ、2~3時間程度で回れてしまいます。レンタサイクルの相場としては1500円~2000円くらいで、当たり前ですがママチャリは安め、スポーツバイクは高めの傾向があります。また、外国人の観光客等も多く、わりとレンタサイクルは早めに売れてしまうみたいなので、バイクを選びたい方は早めに手を付けたほうが良いかもしれません。



宿泊
今回の私の失敗の一つとしては、宿泊&バスの手配を、締め切りまでにすることを忘れていたことです。チャレンジ富士五湖では、富士急トラベル経由で、前泊用の宿と、当日の移動用のバス、当日の帰りのバス等を手配できるサービスがあるのですが、これをうっかり忘れており、自分で手配する必要が出てしまいました。チャレンジ富士五湖の宿泊場所を選ぶ上での最大の難しさは、スタート地点が富士北麓公園という、主要な公共交通機関から離れたアクセスのよくない場所にあることです。よって、すぐ近くに宿泊施設はあまりありません。比較施設の多い河口湖駅や富士山駅等からでも、富士北麓公園までは約8km程度あるため、118kmランナーなら、ただでさえ早い4:00スタートに対し、1:00くらいには起きて準備しなければ間に合わない可能性があります。しかも、気温は1桁と寒く、街灯も少ない中(ヘッドライト必須?)、8km程度余計に歩き体力を消耗してしまいます(もっとも118kmランナーにしてみれば、大した距離ではないとは思いますが)。この辺りはやはり、オフィシャルサポートはバス送迎があるので、手厚いなと思います。
私が手配したのは、楽天トラベル経由で、民宿やまびこという民宿でした。河口湖南側の、民宿がずらずらと立ち並んでいるあたりの一軒です。夕食朝食なしで4000円と観光地の宿泊地としては破格と思います。少なくとも富士急トラベルのあっせんでは、夕食朝食ありにしても、倍以上の値段で相部屋ですので、どうしても相部屋になじめないという人は、こういう選択肢もありかなと思います。私は、昨年は富士急トラベル経由を利用し、特に相部屋としてトラブルがあったわけではないですが、やはり、相部屋は相部屋特有の気遣いのようなもの(消灯時間をそろえる・いびきをかいていないか心配…等)は必要で、それがないのはとても楽ではあります。


ちなみに私は、スタート地点には早起きして歩いていくことをほぼ心に決め込んでいてはいたのですが、念のため、タクシーでいく案というのも検討しましたが、予約電話を入れると「1:00台から予約でいっぱいで無理ですね」と言われてしまいました。富士急山梨ハイヤーにしか電話していないので、ほかの会社ならできた可能性はありますが、やはり、タクシー案は難しいか、この案でいくなら事前予約を周到に行っておくことが重要でしょう。
その後、結果的には、スタート地点には偶然、同じ民宿に車で来られて、翌日同じ118kmに出場される方(以下Kさん)に同乗させていただけることになりました。個人的には、歩いていく案を心に決め込んでいたことと、しょせん自分の不手際が起因で自己責任であるにもかかわらず、見ず知らずの方にご面倒をおかけするのも申し訳ないということで辞退したかったのですが、民宿のおばちゃんが「富士北麓公園なんつったら、一晩かかってもたどりつかんわー」といった調子で、なんども同乗案をお勧めし、Kさんも「どちらでもかまいませんよー」といった感じでしたので、いろいろ空気を読んだ結果、同乗させていただくことにしました。でも、このおかげで1時間多く睡眠をとることができ、結果的に完走に結び付いた可能性は高いので、Kさん様様という感じです。栃木アクセントの(おそらく私よりは若い)好青年といった感じの方でした。私と同じく昨年はリタイアされてしまったということでしたが、今年は無事リベンジできましたでしょうか?
当日

おかげさまで、会場オープンとほぼ同時に到着できたため、ゆったりと準備をすることができました。体感的には、昨年よりちょっと肌寒いというか、これが通常なのかもしれませんが、直観としては、「今年は暑さでバテる」ことはなさそうだなと思いました。
チャレンジ富士五湖では2か所のバッグ預けエリアがあり、また、見落としがちですが山中湖での上着預けエリアがあり合計3か所で持ち物を交換できるルールになっています。そのため、ほとんど休憩を取らない相当のトップランナーでもないかぎりは、これらのエリアをどのように活用するかが完走できるかどうかの重要なカギを握っているといっても過言ではありません。

ウルトラ走者の中には、トレランのように軽いリュックを背負って走る人も多いですが、私は個人的には、この背負って走るというスタイルが好きではなく(背中に熱がこもってしまうのが好きでないので、トレランのように、比較的涼しく、エイドが少ない事情がない限りは背負わない)、このバッグ預けエリアには期待しています。
装備品は、人によって重視する点が異なると思いますが、やはり一番重要なのは、雨や寒暖の差に対応できる着替えの類ですね。着替えは持ち歩くとかさばってしまう一方、例えば突然の雨や、一転晴れ渡って猛暑となった場合の変更などが効かないと厳しいです。普通は10時間以上の長丁場となるので、天気の変化がなくとも、朝晩と昼では気温が全然違いますし。
私の個人的なおすすめは、靴下の履き替えですね。靴下は、雨等で濡れていなくても単純に汗で相当湿ったりするので、これを交換するだけで相当リフレッシュします。人によっては靴を2足持って履き替えるという人もいるみたいですけど。ウルトラは、フィジカル面はもちろんのこと、メンタル面も相当影響してきますので、「あ~、もうダメかも…」と思った瞬間から、いかにポジティブに持っていけるかが勝負と思います。そのためのギミックというか、ツールというか、自分のモチベーションを急激に向上させるメソッドをいくつか用意し、作戦に取り込んでいくことが重要と思います。


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