今回のカンブリア宮殿(と言っても前々回ですかね。)は、よつ葉乳業でした。
小学生から高校を出て大学に入るまでを北海道で過ごした私としては、よつ葉乳業は非常に懐かしく思い入れがあります。特に、小学校から中学校は、給食は毎日200mlのよつ葉牛乳だったため、逆に当たり前すぎて、こんな感動的な裏話があるとは全く思っていなかったですね。確かに、本州に来てからは、よつ葉牛乳というのは見たことがなかったです。日糧パンみたいなものですかね。たまーに同郷同士が集まったときに話に花が咲く、北海道あるあるみたいなものでした。
母方の実家が酪農家であったこともあり、酪農家の苦しみは割と間近で見ていたと思います。私がよく祖母の家を訪れていた時は、祖母はもうかなりいい歳で、通常ならリタイアしてよいくらいな年齢であったにもかかわらず、朝は5時頃から起きて牛舎へ向かい、夜は9時過ぎまで働き…というような、普通のサラリーマン生活の感覚からすると、若干ブラック企業な感じの働き方ではないか…と今では思ってしまいます。相手は生き物ですから、当然病気にもなれば、亡くなったりもするし、出産はおめでたいですが、真夜中でも起こりますから、当然不規則な勤務スタイルとなります。牛舎も相当古くなってしまいましたし、実質的な経営主であった、母の兄がリタイアされたあとは、継ぎ手もおらず、結局廃業ということになっていました。
子供のころだと、よつ葉か雪印かという感じだったので(雪印は事件がありましたね、もしくは明治?)あまり、よつ葉乳業がそんなにベンチャー的気質をもってスタートした会社…という意識はありませんでした。(映像では、ライバルっぽい絵としてちょっとホク○ンっぽい文字が見えましたが。。。)当時は、特選などという文字はなかった気がしますが、もし、現在と品質が大きく変わってなければ、当時から学校給食として特選牛乳飲んでたことになりますね。なんとも贅沢。。。
7月にスイス旅行に行ってきましたが、やはりヨーロッパは酪農先進国というか、人々が誇りをもって酪農を営んでいる感じがしましたね。向こうはチーズ需要が大きいですし、6次産業化されて、立派な経済基盤を作っている感じがしました。日本ではまだ酪農は3K職場的イメージが強い印象があります。若い人が農業に挑戦するという場面はあまり少なくないようですが、こうしたよつ葉乳業のように、酪農家を育てるという目線で、ともに成長していこうという経営をしているのは、大変すばらしいことと思います。
ところで、本州で北海道の牛乳を見るようになったのは、そんなに昔からではなかったような気がします。ついここ数年の話のように思います。流通の発達なのでしょうか?それとも鮮度を保つ技術革新?いずれにしても、1000kmも離れた地域で絞られた新鮮でおいしい牛乳が、都心でおいしく飲めるというのは、不思議だけど便利な世の中になったのだなと思います。
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