サイエンスZERO「“人類の夢の技術”(1)タイムマシンは実現するのか!?」
今回のサイエンスゼロは、お台場での公開収録のようでした。親御さんたちがたくさん公開スタジオを訪れています。
さて、タイムマシン。悲しいかな。最近は、さっぱり夢見なくなりましたね。バックトゥザフューチャーなんかは、胸躍らせながら見たものですけど。大人になるってこういうことなのか、あるいは、あまり未来に夢を描きづらい世の中になってきているのか。竹内薫さんも言っていますが、「過去に戻って、失敗を修正したい…」などという、なんだか後ろ向きな使い方しか思いつきません(笑)。
実は、未来に行く、あるいは過去に行くことは、時空を超えるという点では同じですが、理論的には全く違うことだそうです。結論から言うと、未来に行けることは、(程度はともかく)実証されはじめております。が、いわゆる時間旅行…というレベルに達するには、まだまだ時間がかかりそうです。また、過去に行くことは、まだ全く否定する理論は出ていないという程度で、かなり難しそうです。
さて、未来に行く方法。
相対性理論によれば、光の速度は一定のため、①速度が速いほど、時間がゆっくり進む。②重力が大きいほど、時間がゆっくり進む、のいずれかを利用するそうです。番組では、超高精度の時計を使って、標高差15mの2地点の時計にどのくらいの差が出るのか?という実験によると、(②を利用する方法ですね。)が、結果、数か月やって10億分の1秒くらいのオーダーでした。他にも、光の速度の20%程度まで加速して、小さなチップを宇宙に飛ばす実験が、世の中では研究中だそうで、これくらいの速さだと、1年で1週間くらいのオーダーで、未来に行くことが可能だそうです。
うーん。1週間後の未来、と言われても、ピンときませんね。海外旅行なんかをイメージするとわかりますが、長時間乗り物に乗っていると、そもそも時間感覚が(時差ボケ等を含めて)すこしおかしくなってしまうので、それから復帰するだけでも1週間くらいあっという間に経ってしまうでしょう。
そもそも、未来へ行きたいという欲求というのは、「夢に思い描きつつもいまだ実現しえないことを、遠い未来では実現できているかも?」という淡い希望をかなえたい、もっと言うと、遠い未来の結論を今知りたい、ということに尽きると思います。この欲求を満たすレベルになって初めて、未来旅行に行ける…という感覚になるのかなと思います。まだまだ道のりは険しそうですね。
さて、過去に行く方法。
ある物理学者が、レーザーで超強力なエネルギーの状態を作り出し、これを1万個重ねれば、少しだけ過去に行く状態を作り出せる、という実験をやっている映像がありました。彼は、幼いころに父親を病気で亡くし、「タイムマシンで過去に行ければ、対処法を父に教えることができたのに」というきっかけで、物理学者になったそうです。なんだか、泣かせますね。
最も有力(と、大阪工業大学の先生が言う)説としては、ワームホールを使う方法があるそうです。ワームホールとは、入口と出口を瞬間移動できるモノで、出口を高速に動かすと、入口と出口に時間差ができるので、これを利用して、過去に瞬間移動できるということになるそうです。私は、何を言っているのかさっぱりわかりませんでしたが、とりあえず、過去に行くのはとても難しいんだろうなということは、わかりました。
もっと、教訓めいた言い方をすれば、覆水盆に返らず…ということでしょうか(笑)。
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